東伊豆町北川地区では有名な築城石残石です。
石面に矢穴と「△」、「+」の刻印を残します。
鮮明な二つの刻印が確認出来ますが、
7つの矢穴の右側、下から3つめの矢穴横に「△」の刻印が微かに確認出来ます。

「△」と「+」はキリシタン大名家による採石石丁場で確認されています。
同地区への採石大名として古文書からはキリシタン大名家が確認されていませんが、
キリシタン大名ではありませんがキリシタンへの優遇政策を行っていた羽柴左衛門太夫正則(広島・安芸49万8千石/福島正則)の石丁場が
尾根を隔てた隣接石丁場にて確認されていますので、慶長から元和時代初期に同地区より採石した大名家は、
羽柴左衛門太夫正則(福島正則)であったと推察できます。



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