以前から確認されていた矢穴石です。
見事な矢穴のため比較的新しい時代の作業跡ではないかと感じていました。
改めてこの岩体を目にして、
矢穴幅の大きさに驚愕したのです。
矢穴幅は10cmを超えています。
海岸線から離れていますが全く海蝕の影響を受けていないとは思えません。
明らかに慶長年間の作業跡ではないかと思われます。
慶長19年、備前平戸の大名、松浦隆信は徳川家康により駿府城に呼び出され、
江戸城修築のための石材調達を依頼されています。
海岸線背後の山中「本林石丁場」には、松浦隆信の刻印が刻まれた刻印石が複数存在し、
慶長年間に採石した痕跡が残されています。
志津摩海岸の大型矢穴石、備前平戸の大名・松浦隆信の採石跡でしょうか?